アイコンセプトとミツイワ 棚割りソフトネットで提供 ASP新会社コスト1/8に削減
棚割りソフトウエアを開発・販売するアイコンセプト(大阪府吹田市、池上正祥社長)とシステム開発のミツイワ(東京・渋谷、新村善弘社長)は、11月1日から共同で棚割りソフトのASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)事業を始める。これまでの8分の1のコストで効率的に棚割りできるという。スーパー、卸などに拡販し、2003年度に2,000社の利用を目指す。棚割りソフトのASPは珍しい。
両者は事業化に備え、新会社のエニタイムウェア(東京・渋谷)を設立した。
資本金は3,000万円で、アイコンセプトの池上社長が50%、アイコンセプトとミツイワが16.7%ずつ出資した。社長は池上社長が兼務する。
アイコンセプトが開発した棚割りソフト「棚POWER(パワー)」は、700社以上に導入されている。新会社はこのソフトを、インターネットを通じていつでもどこでも自由に操作できるサービスを提供する。
棚割りソフトは実際の商品を撮影した画像をもとに、販売効率の良い陳列方法を設計する。ただ商品の入れ替わりが激しく、画像データベースのメンテナンスに手間がかかる。このためASPの開始に当たり、食品、日用雑貨など13万品目以上を登録した商品画像データベース・センターを用意した。
ネットで100種類の商品画像を取り込む場合、普通は6-20分以上かかる。しかしエニタイムウェアはサーバーに仮想画面を描き、独自の通信手順で手元のパソコンに表示する新技術を活用するため、1分以下で棚割りが完了するという。
月間の利用料金は1クライアント当たり26,800円。「最もコスト削減効果が大きい場合は、負担額が8分の1になる」(池上社長)という。
エニタイムウェアは競合他社の棚割りソフトを利用している企業にも乗り換えを提案し、2003年12月期に16億円の売り上げを目指す。
ASP
業務効率化ソフトをインターネット経由で期間貸しするサービス。企業は必要なソフトをASP事業者から借り、使った分だけ料金を支払う。高価なソフト購入する必要がないため、ネットの普及とともに利用企業が急増している。