MD-ing講座42

カテゴリー・マネジメントについて11

今回は、カテゴリー・マネジメントの最終章です。
メーカー、卸、小売りがカテゴリー・マネジメントを実施するに当たり、それぞれがどんな機能を担うかについて、確認したいと思います。それぞれに、どんな機能が有り、どう担うか。これがうまく行くと、無駄なコストもかからず、互いにウイン・ウインの関係が築け、効果・効率的なカテゴリー・マネジメントが実現します。 以下のチェック項目を確認して下さい。

注:RSS・・・・リテール・サポート・システム
プレルーム・・・・プレゼンテーション・ルーム

先ず、それぞれが、どんな機能を持っているのか、何が担えるのかを確認し、どこからどこまでを誰が担うのか、その場合のコストはどのくらい掛かり、誰がどこまで負担するのかなどを明確にする事が重要です。一番まずいのは、なんとなくスタートすることです。誰が何をし、コスト負担はどうするのなどが決まっていないため、途中で「こんな筈ではなかった」と、互いに言いたい事を言い張ったり。結局卸、メーカーの持ち出しで終わったり、うまく行かない事が多いのです。 機能分担でみると、商圏理解を基本に、

1. 小売機能
a) 集客努力
b) MD-ing政策開示
c) POSデータ開示
d) 販売計画開示
e) 販促計画開示

2. 卸機能
a) 品揃力
b) 商圏情報開示
c) SCM機能
d) 販促企画提案
e) 棚割企画提案

3. メーカー機能
a) 新商品開発力・提案力
b) 市場情報開示
c) 販促企画提案
d) 棚割企画提案
e) データ分析

4. 3社共通のカテゴリーの年間販売計画立案項目
a) チェーンの経営方針
b) チェーンの商圏・商勢圏政策
c) チェーンのMD-ing政策
d) カテゴリーの粗利MIXの考え方
e) カテゴリーの販売促進政策
f) カテゴリーの価格政策
g) カテゴリーの棚割政策
h) カテゴリーの売上目標
i) カテゴリーの粗利益目標
j) カテゴリーの値引き・値下げ目標
k) カテゴリーの在庫目標
l) カテゴリーの回転率目標
m) カテゴリーの交差比率目標
n) カテゴリーの貢献比率目標
o) カテゴリーのロジスティクス機能

などが有ります。これらの機能を、どう役割分担して行くかが、カテゴリー・マネジメントを成功させるポイントになります。