MD-ing講座26
計数管理1
今回から、計数管理について説明していきます。
計数管理というと何だか難しい印象がありますが、基本を押さえれば難しいことではありません。
むしろ状況を正確に把握するためには、必須の修得項目と思います。
できるだけわかりやすく述べていきますので、確実に理解を深めて下さい。
先ずは、基本中の基本「売り場の計数用語」の説明から始めます。
1.売上高{客数(レジ通過人数)×客単価}
一定期間(1日・1週間・1月・1年)にお客に商品を販売した代金の合計金額を言います。
「数量」と「金額」の両方で管理します。
客数を上げるためには、
①入店客数をどう上げるか
②買上客数をどう上げるか
客単価を上げるためには、
①一点単価をどう上げるか
②買上点数をどう上げるか
2.在庫数・金額
店頭に並んでいる商品と倉庫に保管している商品の数量と金額を言います。
倉庫といっても、バックヤード在庫とセンター在庫の二つが考えられます。
3.仕入高
商品を仕入れて代金を支払わなければならない合計金額を言います。 「数量」と「金額」の両方で管理します。
4.粗利益高
一定期間(1日・1週間・1月・1年)の売上高から、その間に実際に売れた商品の仕入高を差し引いた金額を言います。
実際に売れた仕入れ額は、以下のようにして求めます。
実際に売れた商品の仕入額(原価)=
期首在庫金額(原価)+当期仕入金額(原価)-期末在庫金額(原価)
売上高に占める粗利益の割合を「粗利益率」と言います。
5.買上客数
一定期間(1日・1週間・1月・1年)に商品を買い上げたお客の人数を言います。 (レジ通過客数)
6.客単価
買上客1人当たりの平均買い上げ金額を言います。
(売上高÷買上客数)
7.買上点数
お客1人当たりが平均して商品を何点買い上げたかの数を言います。
(ある期間の販売総点数÷買上客数)
8.買上単価
買上商品1品当たりの平均単価を言います。
(ある期間の売上高÷販売総点数)
9.買上比率
入店客数の中で実際に商品を買い上げたお客の割合を言います。
(買上客÷入店客数×100)
競争の激しい現代では、店舗の経営内容を正確に反映している計数により現状を正しくつかむことが大事です。
計数管理は、計画と実績の差異や数値の推移から問題点を把握する管理手法です。
以上述べた管理項目が良い傾向にあるか、悪い傾向にあるかを観察することが大事です。
(2001/6/12)