MD-ing講座6
商品構成
今回から”商品構成”について解説していきます。小売業の経営は、商品の販売を通じて適正な利益を確保する目的があります。この経営目標を達成するために、顧客ニーズに合った商品を、適正な時期に、適正な場所で、適正な価格で提供するというMDーingが非常に重要なポジションを占めます。
MDーingの第一歩は、その商圏内の顧客ニーズに適合した商品を取り揃える事です。この時、(1)どの様な商品を、(2)どの様に分類し、(3)どの様な価格にし、(4)どれだけの陳列量にするのか、そして(5)どう陳列するのか、つまり商品構成に関する方向性の決定が小売業の経営目標を達成するために重要な意味を持つことになるのです。 商品構成の第一ポイントは、自社で扱っている数多くの”商品の意味”を良く理解する事です。
商品には、(1)売れている商品、(2)売りたい商品、(3)見せたい商品の3種類があります。この3種類に先ず分ける事です。そしてそれぞれの商品の構成比、利益、回転などが仮説どおりかを調べ、調整する事が大切です。それぞれの意味は、
1) 売れている商品とは
*意味…………………………週○○個売れている商品
*扱い品目……………………売れている商品の全SKU
*陳列量………………………販売量に正比例
*客の行動……………………目的買いの商品
*店の目的……………………客数確保・売上確保・売場立ち寄り確保
*ゴンドラ位置………………下段・中段の大部分
2) 売りたい商品とは
*意味…………………………まだあまり売れていないが、販売促進など強化して販売量を伸ばしたい商品
*扱い品目……………………ゴンドラごとに1~2SKU
*陳列量………………………最大のフェイシング
*客の行動……………………衝動買いの商品
*店の目的……………………粗利確保
*ゴンドラ位置………………中段の1部
3) 見せたい商品とは
*意味…………………………店、売場のイメージリーダーになる商品
*扱い品目……………………当該カテゴリー合計SKUの1割り未満
*陳列量………………………1フェイス
*客の行動……………………衝動買い商品
*店の目的……………………店の個性・品揃えの豊富感
*ゴンドラ位置………………上段の1部
次回も引き続き商品構成についてです。
(1998/2/13)